「中学校から続けてきた南三陸ボランティアを経て、新たな夢へ」

代表の思い、情熱を綴ろうと、編集部一同でインタビューに挑みました。

 

Q. R&S という団体を立ち上げたそうですが、何をされている団体なんですか?

R&SはRevive&Surviveの略で、単刀直入に申し上げると復興支援と防災の事業に特化した団体です。被災地・地方復興ボランティア活動や地方名産品の販売推進を通して復興支援に従事しております。また、防災グッズの販売、バイリンガル防災カリキュラム制作を通して、防災にも力を入れております。

 

Q. R&Sを立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。

僕らはお互い幼い頃から毎年、南三陸ボランティアという被災地の復興支援を行うボランティア活動を続けてきました。被災地である南三陸を長く訪れてきた経験と、被害者の方々と年々接する機会を通して心底実感したのが、「見たものを東京へ持ち帰る必要がある」ということでした。今も震災の被害が後を絶たない南三陸で見る光景と、人口4千万人を超える東京で高層ビルが立ち並ぶ光景の想像を絶する違いを理解したその時は、人は震災のことをより知る必要があると考えたのです。
最初は中学や高校などで自分が見た光景、実感した問題、そしてその危機感を周りの人に語っても相手には響かないことが多々ありました。残念ながら数々の震災に見舞われた今もなお、日本では根本的に震災に対する危機感や防災の意識が著しく乏しい現状があります。当時自分の通っていた高校では英語の防災情報などが共有されていない、東京の外国人は震災への危機感を実感していない、そして何より、みんないざ震災が起きた時に備えるための防災の知識が足りていないことへの危機感から、当時中学生の身でありながら、震災への意識の底上げと防災の教育を自分でやるしかないと決心しました。
中学を通して我々が始めた活動は多岐に渡りますが、主に被災地ボランティアクラブの設立や生徒間のボランティア活動の企画、推進でした。様々な人に震災について語り、呼びかけ、行動を起こしてきた経験を経て、我々は多くの方々に支援をいただくと同時に、自ら行っている活動の重要性を改めて理解しました。中学、高校を通して限られた時間でコツコツ継続した努力を大学で大きく成長させるべく、より多くの命を守るべく、そして日本人一人一人が自分を震災から守れる社会を目指して、今のRevive&Surviveという、現在27名で構成されている学生団体の立ち上げに至りました。
R&Sを立ち上げようという思いは、一つのきっかけで始まったことではないんです。我々にとってR&Sは、幼い頃から抱えてきた危機感、培った経験、そして知識を通して長年熟成させてきた夢であり、希望であり、我々が思う社会を築く祈願を形にしたものなんです。

 

Q. R&Sとは学生団体とのことですが、なぜ学生にこだわるのですか?

長年南三陸ボランティアを行ってきて抱いた懸念の一つが、防災活動に力を入れている方々の年齢層です。現在「災害被災者支援」に従事する方々においては40歳代から70歳代の割合が高く、特に70歳代の割合が高くなっている現状があります。実際に我々が南三陸ボランティアに赴く際も、継続的に被災地支援を続ける若者は少ないと実感しており、近隣の元気なお年寄りの方々が主に活動を支えている状況です。今後被災地支援と防災教育の拡大を持続的に続けていくにあたり、若い方々の支援は欠かせない存在だと考えており、又、学生や若者が持っている想像力や行動力などのツールをより使ってほしいと思っています。大学に入学し我々の思いを語る機会が増えた環境では特に学生の可能性を強く感じており、既存の被災地支援者に加え学生にしかできないことを、学生の手でしてほしいという思いで、R&Sを学生団体として立ち上げました。様々な年齢層から来る方々と共に協力して、防災に新たな革新的アプローチを模索するべく、我々は学生の起用と教育に尽力し続けようと考えています。

 

Q. R&Sにはいつまでいるつもりですか?

先ほども述べたように、Revive & Surviveは我々の長年の経験と思いを形にした学生団体です。Revive&Surviveで行っている事業はおおよそ7年と長く携わってきており、四ヶ月前のRevive&Survive発起当時に始まった志ではありません。僕らが日本の姿を変える、そして世界を変えるという目標のために人生をかけて日本の復興支援と地域創生に尽力し続けていく決心で築いたコミュニティーです。短期的な目標ではないことはもちろん、今後も末長く続けていく覚悟で代表を務めています。

 

Q. 実際に代表自身が思い描くR&Sが形になった姿はなんですか。

我々が今思い描いているR&Sの姿は社会貢献に繋がる様々な活動の拠点、一つのコミュニティーを築くことだと言えます。R&Sとして目指している事業は外資企業への防災コンサルティングや地方名産物の転売、防災イベントや講演会の開催から被災地復興支援の企画まで多岐に渡ります。それらを実現するにあたって、数々の事業に携わっていただく方々みんなが情熱と熱意を持って共に突き進む姿、それこそが我々代表としての願いであり、目標であります。今後メンバーが100人と増えていく中で、一人一人の熱意と情熱を社会貢献と繋げていける架け橋となり、またその社会貢献が事業拡大へと繋がる、そんな持続的なサイクルの構築でR&Sが世界をより良い場所にする社会貢献のハブそしてコミュニティーとなることが我々の思い描くR&Sであります。

 

Q. R&Sのリーダーシップが大事にしていることを教えてください。

我々がR&Sリーダーシップ陣として今も、そして今後も大切にして行きたいということは聞く耳を持つことです。そもそも我々がR&Sを学生団体として設立した一つの理由が、学生の創造性を無駄にすることなく、彼らのポテンシャルを活かしたいと考えたからです。それを実現するにあたってコミュニケーションスキルは必須であり、リーダーシップ陣とメンバー陣の関係ではなく、リーダーシップ陣とメンバ一人一人の間に関係を構築することによって本当の意味でみんなのポテンシャルを活かすことに繋がるのではないかと思っています。今後我々が様々な学生をR&Sへ迎える中で、ミーティングを報告などでは終わらせず、そこに熱意を分かち合う場を作ることで、皆が自信を持って意見を述べられる環境作りを目指しています。メンバー皆が自分の意志で自分のポテンシャルを発揮するコミュニティーこそ、熱意が社会貢献に転移するR&Sが必要としていることではないでしょうか。我々リーダーシップ陣はコミュニケーション全てから成果を生み、皆の思いと意見に純粋に向き合うことを我々の仕事の一つと捉え、とても大事にしています。

 

Q. 最後に、R&Sの特徴を教えてください!

今のところはR&Sは英語圏の方々へ防災情報の発信をしていきたいという思いから、英語と日本語を流暢に操れるバイリンガルを主にメンバーとして採用してきてまいりました。日本各地、世界各国から集まったメンバーは多種多様な背景からきており、発想力、想像力に大変豊かなメンバーばかりです。R&Sでは多様性を強みとし、皆がお互いを刺激しあい、価値観を共有できるコミュニティーとして活動しています。言語の他にR&Sが自慢できると確信している特徴はメンバーの意気込みです。皆、1時間を超えるインタビューで特技やR&Sで何をしたかなどを話し合い、この学生団体に参加を決意してくださった学生の方々です。日本のみならず世界をより良い場所にしていく目標のもと、情熱と熱意で日々切磋琢磨しています。今後は言語力関係なく、日本各地からメンバーを募集し、学生団体を拡大していく所存です。

 

では、代表から最後の一言で締めたいと思います。どうぞ、お願いいたします。

Revive & Surviveは、学生たちが心をひとつにし、復興支援と防災の大切さを広めるために活動しています。私たちは多様な仲間たちと一緒に、少しでも多くの命を守りたい、そして未来に希望をつなげたいという思いで日々頑張っています。これからも私たちの小さな一歩が大きな力となるよう、温かく見守っていただけると嬉しいです!!